1.物理的な理由。
ON2サルサの踊りがON1よりテンションがいいのは、人の実力の理由もあるけど、
科学的な根拠もある。
サルサのペアーダンスの動きは、
主にターンと遠心力による反復運動(振り子のように)で構成されている。
男性と女性がお互いに引っ張りあい、居場所を変える動きを繰返す反復運動。
この反復運動を分析してみよう。
重さを持つ物体の反復運動の理想的な例えとして、振り子の運動がある。
振り子に例えた場合、ON1よりはON2方が振り子の運動の近いのだ。
その原因は、ステップにある。
ON2の場合は一番外側のステップが2(7)で、その前と後が1と3。
1-2と2-3で、行きと戻りにかかる時間が同じく1テンポ。
ON1の場合は一番外側のステップが1(5)で、その前と後が7と2。
7-1と1-2で2テンポと1テンポで異なる。
ON1は、このステップの時間差でどうしてもテンションが切れる。
勿論ON2も2テンポが混ざっている。だが、それは同じ方向の動きの中に混ざっているから、
テンションに影響はない。
2.ダンサーの音楽に対する理解能力によるテンションのコントロール
ON2の人で、シャインもON2らしく踊れる人は、体の動きを0.5拍子まで細かくコントロールできる。
これを、ペアーダンスにも応用できる。
振り子は紐が長くなればなるほど、速度が遅くなる。
人も同じで、身長と手の長さにより反復運動の速度は変わるはず。それに音楽の速さの影響もある。
勿論、機会みたいに計算するわけではないけど、
上手い人は、感覚的に音楽にあわせてテンションをコントロールする能力が高い。
その能力が正に実力だし、その能力が高い男性が女性には評価される。
簡単に一つ説明すると、速い曲では1テンポで動かした動きを、
遅い曲ではタメを0.5テンポ入れてから0.5テンポで動かしたりする。
※ ON2が上手い人はON1を踊る時に、音楽のテンポとずらしたステップを踏んだりして テンションが切れないように心がけたリードをすることもある。
※参考動画 : Oliver Pineda & Josie Cote – Violin @ Latin Motion Dance Academy